最近は修繕費用の問題がマスコミなどで騒がれるようになったから、良心的な販売会社は分譲の条件に「修繕積立基金」として20〜50万円の入居時一括払いを義務づけるようになった。また管理組合の方も、「修繕のたびに一時金を徴収したり、借入れをするのではたまらない」と、修繕積立金の増額に踏み切るケースも出てきた。入居者の合意を得るのは一苦労だが、たとえば公庫融資を受けた管理組合では、工事前に一戸当たり平均約7500円だった積立額を、工事後には約1万2000円に引き上げている(公庫調べ)。
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さらには公庫が94年の10月から始める「優良中古マンション融資」制度が、適切な修繕計画を促進する可能性もある。従来、中古マンションに対する公庫融資の扱いは、基本的に築17年以内の物件が対象で、専有部分のリフォームがきちんとなされている物件については築20年までの延長と200万円の融資枠の上積みが認められていた。それが10月以降は、「専有部分・共有部分ともに適切な管理・維持をしている中古物件」と認められれば、築30年の物件でも融資が受けられるようになる。つまりこれまでは入居者の部屋がどれだけリフォームされているかが審査の対象だったが、これからは建物そのもののリフォームもチェックの対象になるというわけだ。実際、築30年を過ぎても高い資産価値を維持し続けているマンションは少ないながらもある。たとえば日本初の民間分譲マンションとして知られる東京・四谷の「四谷コーポラス」は、56年の分譲だからすでに38年たっているが、まったく古さを感じさせず、いまだに入居希望者が後を絶たない超優良マンションだ。