手すりの設置と段差の解消の必要性についてはすでに広く認識されている(といっても、どこにどのように設置するのがよいか、どこまで解消すべきなのかは明確ではないが)。平面計画において、まず必要なのはスペースのゆとりであろう。老化は心身にわたる多面的な変化なので、道具や設備による対応には限度があり、やはり人による介助か必要になる。その介助のためのゆとりを考えておくことが重要である。そして、このゆとりは、手すりの設置や、車いすなどの福祉機器の導入に必要な条件でもある。
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現在の日本ではそれは一番むずかしいことのようだが、住空間のどこを優先するのか、を再考することは可能である。とかく切り詰められがちな、廊下、階段、トイレ、浴室などの、いわば裏側のゆとりに価値をおくことである。台所も含め、これらのスペースにゆとりをもたせることは、共にする行為として調理や入浴をとらえ直すという、生活像、住居像の見直しにもつなかっている。